【EVENT REPORT】フレンチブルーミーティングの(偏った)楽しみ方2013

ステッカー10月19日(土)、20日(日)の両日「第27回フレンチブルーミーティング(以下、FBM)」が長野県・車山高原にて開催された。天候は土曜日が曇り、日曜日がまたしても雨。

3、4日前までの天気予報では、週末は雨ではなかった。というのも、13日の週に日本列島を台風が通り過ぎ、誰もがこの週末は台風一過の好天を期待した……はずだった。しかし、結果は雨。しかも、ときおり強い風も吹き、雨が完全に上がることはほとんどなかった。当然、出足も遅く、昼ごろに早々と帰るお客さんも。

昨年に引き続き、雨のFBM。またしてもか、と天気を呪わずにいられない。メディアでは、来場者数約1,800人とのアナウンスがあった。

さて、FBMに参加した車両を見てあーだこーだ言う企画はヴィブルミノリテ的に4回目となる。今回も参加者の車両を見ながらあーだこーだ言う企画なのだが、例年のようにメイングラウンドを中心とするのではなく、P+番号の付く一般駐車場をメインに物色してみようか、ということになった。というわけで独断と偏見に満ちた、いや独断と偏見しかない「フレンチブルーミーティングの(偏った)楽しみ方2013」、スタート。

 

(メイングラウンドから出口に続く坂道を、自転車を引きながら2人で上る。自転車を押すのは辛いけど、いちばん上まで行けば後は下ってくるだけ。あれば楽かなぁ、と)

Morita(以下、M):いやぁ、やっぱり降りましたね。

Suzuki(以下、S):降ったねぇ。

M:今回はメイングラウンドではなく、一般駐車場を攻めようという。

S:おもしろいのに出合えるといいけどね。

M:そうですね。それにしても、この坂、けっこうキツいですね。

S:だね。

M:とりえず、P1まで行きましょう。

 

DSC_0113(P1到着)

M:はぁ、はぁ……、えーと、406ブレークですね。これ、珍しいんですか?

S:うーん、まぁ、一見ただの406ブレークなんだけど、じつは後席の後ろにエクストラシートを付けて7人乗りにした「ファミリアール」ってのがいるんだよね。もちろん、並行で。

M:へぇ、そんなのがあったんですか。

S:そうそう。あー、でもこれ、トノカバーが付いてるから分からないなぁ。

M:当然、数も少ないんですよね?

S:数台だと思うよ。うーん、分かんないからまぁ、いいや。

 

DSC_0114S:やっぱ306カブリオレはかっこいいね。

M:そうですねー。クローズドボディの306もいいんですが、カブリオレはさらにかっこいいですね。

S:きょうは雨だからアレだけど、こういうクルマはなるべく開けて走ってほしい。

M:たしかに。これ、ピニンファリーナがデザインと生産を担当したんですが、ただ屋根切っただけじゃなくて、ホイールベースも短くなってるらしいですよ。なんでそんなことになったのか、わかんないですけど。

 

DSC_0115S:何気に16。

M:この顔、何とも言えないなぁ。

S:前輪駆動で5ドアハッチバックってのは、当時ではけっこう珍しかったんだよ。映画監督の伊丹十三さんも乗ってたらしい。

M:そうなんですか?

S:1980年に生産終了しても人気があって。その頃にはヨーロッパにも5ドアハッチバックのクルマがけっこう出てきていたから、この16がパイオニア的存在になるのかなぁ。

M:へぇ。

S:で、TSってグレードのエンジンは、ロータスヨーロッパに積まれてたんだよ。

M:ほぉ、なんかイメージ湧かないですねぇ。でも、この頃のルノーってなんか共産圏のカーメーカーっぽい顔してません?

S:ああ……、公営企業だったころのやる気のなさ(笑)。

M:これ、デザインされてるんですか? って。それは言いすぎか。

S:でも、いま見ると逆にそれがいいよね。

 

DSC_0116M:CXです。

S:DSの後継車であり、フラッグシップであり……って、シトロエン、あんま造詣深くないので、それくらいしか知らないんだけど。

M:6輪仕様のロードランナーってのもありましたね。

S:後期から樹脂バンパーになったから「前期のメッキバンパーのほうがいいよね」って話聞くけど、それは乗ってる人だけが言っていいことだよね。CXはCXなんだから、メッキであろうと樹脂であろうと、CXであるだけでいいって気がする。うちらはこういうクルマがなるべく長く、生き続けてくれるのを祈るだけ。毎年元気にFBMに来てほしいね。

 

DSC_0119M:おっと、そのCXの後継でフラッグシップがありましたよ。

S:XMねぇ。

M:すごいクルマです。

S:もれなくついてくる同時多発テロ。

M:いろいろ大変みたいですね。

S:高級車だからこういう機能も必要だろうと付け加えられたものが、とことん裏目に出る。

M:たとえば?

S:オートエアコンが壊れる。んでもってハイドロでしょう。いろんなトラブルが同時にきちゃった日にゃ……。

M:本当に愛していないと維持できないですね。もちろん、お金も。

 

DSC_0117M:でもって、XMの後継がこれになるわけです。現行のフラッグシップですね。現行といっても生産は終わってますけど。

S:C6だね

M:見れば見るほど、シトロエンらしい独創的なデザインですけど、見れば見るほど、パトリック・ル・ケモンのにおいがするのは僕だけでしょうか。

S:どうなんだろうねぇ。

M:アヴァンタイムしかりですが、この濃緑にタンの内装は上品でいいですね。

S:そうね。

M:いずれDS6が出てくるんでしょうかね。楽しみです。

 

DSC_0118S:がんばってるねぇ。

M:この使い込まれた感じが、いかにも日常の足として走ってますって感じ。これ、ワタナベですね。

S:PCD100だから、オフセットさえ合えばけっこう適合するんじゃないかな。リアバンパーの下にぶら下がってるのは何だろうね?

M:ディ、ディフューザー??

S:まぁ、いいか。

 

DSC_0120M:トゥインゴGTです。RSがあるので、ちょっと日陰な存在になっちゃいましたが。

S:うん、でもこれ、けっこういいんだよね。1.2リッターターボで、ターボの味付けは現代流のそれと感じさせないもの。そりゃあRSのようにはいかないけど。

M:へぇ、そうなんですね。ヴィブル・ミノリテでRSは乗らせていただきましたが、GTは乗ったことないなぁ。

S:ルーテシアのランナップでたとえると、GTは16Vみたいな感じだね。

 

DSC_0121M:V6です。

S:もうこのクルマについては語り尽くしたね。

M:そうですねぇ。それにしても、よくこんなの一般大衆車メーカーがつくりましたね。

S:そうだねぇ。

M:でも、見れば見るほどかっこいいですよ。このクルマは。個人的には後ろから見た感じが好きですね。

 

DSC_0122M:C3です。シックな色ですね。現行は新しい顔になってます。

S:このクラス、DS3もあるんだけど、個人的にはC3のほうがシトロエンらしなぁ、と思う。

M:なるほど。特徴的なのがゼニスウィンドウですが。

S:うん、でもこれ、たいへいの人がシェード閉めてるって話聞くよ?

M:まぁ、そうかもしれないですね。でも、やっぱわかりやすいウリが必要なんでしょう。

S:本国にはゼニスウィンドウじゃないモデルもあるらしく。開くけど、開けないなら最初から開かなくてもいいかな、って思うんですよね。

M:あえてゼニスウィンドウじゃないC3ってのもアリかもしれないですね。

 

DSC_0124M:アルピーヌV6ターボです。パッと見、似てますが、ちょっと違いますね。

S:右がル・マンだね。専用の顔にワイドフェンダー。

M:構造も鋼管フレームにFRPボディ乗っけた古典的なスポーツカーのつくりですよね。

 

 

 

DSC_0125S:お、これは……。

M:ふつうのカングー1ですが、なんかありました?

S:これね、もしかしたら、昔FBMで売ったクルマかも。

M:え? この会場で?

S:そう。新車を。

M:えー!! 新車を!? いつくらいの話ですか?

S:そうねぇ。2002年とか2003年くらいかなぁ。

M:また買ったお客さんもすごいですねぇ。何もここで買わなくても(笑)。

S:(笑)

M:それにしても、これ、変わった色ですね。

S:これ、カマルグって名前の色。ロールスロイス・カマルグってあるでしょ? あれと同じ。馬というか、ポニーの種類みたいよ。いわゆる「特別塗装色」で現地ディーラーに特注すれば手に入る。通常カタログモデルにはない色なので、色至上主義な方には萌え萌えの手ですな。塗装品質はチト劣るけどね。

 

DSC_0126M:GS……Aですかね。GSの発展型でボディはハッチバックになり、バンパーとかが樹脂になったモデル。売りに出てますね。

S:75万円だったらいいか。何気にブレークだし。壊れるのを前提で(笑)。

M:あはは。形はさっきの16と同じ5ドアハッチバックですね。

S:時代も同じくらいだね。

 

 

DSC_0127M:スマート・フォーツークーペです。日本ではスマートクーペという名前かな?

S:この「mhd」って何の略? ムハンマド?

M:ブッ!

S:ミッドハンドドライブ?

M:真ん中に運転席があるってことですか?(笑)

S:冗談、冗談。あれでしょ? アイドリングストップ機能でしょ?

M:正式には「マイクロ・ハイブリッド・ドライブ」の略ですが、日本人はハイブリッドと聞くとエンジンとモーターで動くのかと思いがちですね。

S:でも、これ、軽規格じゃないのね。

 

 

DSC_0128M:ぎょ! なんだ、この106。

S:露出オーバーでこんな色になってるわけじゃないですよ、皆さん。

M:全塗装してあるんですね。

S:だね。インディゴブルーよりも明るい色にしてあるのかな。

M:知らない人は通り過ぎるだけですが、知ってる人にとってはそうとうな違和感ですね、これは。

S:なんかホイールも変えてないし、ノーマル然としてるから余計に不思議だね。

 

DSC_0130M:色塗ってる系でいえば、このトゥインゴも?

S:うーん、この色は純正色にはないはずだけどなぁ。

M:でも、トゥインゴには合ってますよね、こういうポップな色。樹脂バンパーもきれいだし、大事にされてるんだなぁ。

S:そんな感じだね。

 

DSC_0131S:あれ? このGTターボって……?

M:ん? もしかして、あのクルマですか?

S:福島ナンバーだし。福島の方に売ったんですよ。

M:じゃあ、ほとんど間違いないですね。

S:ナンバーで確認すれば分かるんだけどね(後日確認の結果、違いました)。遠方の方にクルマを売るのはいいんだけど、残念なのがそれっきりになっちゃうことが多いんだよね。

M:そうですよねぇ。

S:個人的にはこういうイベントで声かけてほしいなぁ、と思う。まぁ、オーナーさんがそれを望んでいないのであればいいんですけどね。

 

DSC_0133M:16V……じゃないか。

S:RXEだね。あれ、RXEでこの色あったっけ?

M:また「この色あったっけ?問題」ですね。

S:最後のほうにはあったのかなぁ。

M:まさかこの色に塗ったわけじゃないですよねぇ。

S:塗ったのだったら、それはそれですごいけど。

 

DSC_0135M:205村ですね。

S:205とか309とかその世代のクルマはだんだん見なくなっているから、こうやってちゃんと生き残ってくれているのを見るのはうれしいね。

M:このいちばん手前のGTi、5月の「フレンチ・トースト・ピクニック」にも来てたクルマですね。1.6の。

S:ああ、そういえば。

M:さっき他の駐車場でグループBのホモロゲモデル205Ti16も見かけました。

 

DSC_0136S:おお! これは!

M:?

S:横サンクのベストモデル!(と思っている)TSだね。

M:シュペールサンクですか。

S:前期型なんだけどね。フェイズ2に比べて圧倒的に数が少ない。この下にGLってグレードがあって。TSはその上のグレード。ちょっとデカいキャブが付いてるから、スポーティな方向性なんだろうね。これ、新車のまんまのオリジナルが保たれてる。きれいだね。オーナーさん、GOOD JOB!!

 

DSC_0139M:おや、珍しい。ラグナ2のフェーズ2ですね。

S:フェーズ2は日本に導入されなかったから、並行だね。……しかし。

M:しかし?

S:いちおう高級車の部類なので、テッチンホイールはいかがなものか?

M:たしかに(笑)。もうちょっとちゃんとしたホイールを履かせてあげたい気もする。あえてこういう方向性を狙ってるのかもしれないですけど。

 

DSC_0140S:ん? トロワ?

M:トロワって、アレでしたっけ? キャトルの廉価版?

S:そうそう。エンジンが600ccになってたり、グリルが変わってたり、内装のドアトリムがないとかいろいろ簡潔にしてあるみたいんだけど、実際それほど安くなかったみたいよ。

M:じゃ、あんまり売れなかったんでしょうね。

S:だと思う。

 

DSC_0141M:アミ6です。

S:しっかし、見れば見るほどヘンな顔だよね。

M:この顔は初期のモデルですね。

S:なんでこんなボンネットの形状にしかのかね? リアもクリフカットになってるし。

M:ボンネット、この形にプレスするの、そうとうコストかかりそうです。

 

DSC_0142M:カングー2フェーズ2です。現行モデルですね。だーいぶ変わりましたよね、顔の印象が。

S:真正面から見ると、パンダ3っぽいけど、斜め前から見ると、そうでもないね。

M:ちょっとベルランゴっぽい。

S:何気に顔だけじゃなくて、リアクオーターウィンドウも角が丸くなってんだよね。

 

DSC_0143M:でもって現行つながりでルーテシア4です。もう4なんですねぇ(しみじみ)。

S:だねぇ。

M:でも、なんかヘッドライトだけデカくないですか?

S:うーん、でもこれからのこういうCIでいくんだよね。

M:ヴァン・デン・アッカ―さん。サイドステップのしぼりとか、なんかちょっとイタリアーンな感じもするんだけど。

 

DSC_0145M:おお! 306ラリー!

S:だね。

M:ちょっと恥ずかしい話なんですが。地元で走ってたら、これの白に抜かれたんですよ。サイドにラリーの3色のステッカーが貼ってあったので、106ラリーのステッカーを306に貼ったんだな、なんて思ってたんです。で、その話を友だちにしたら「何言ってんの、306にラリーあるよ」って言われて。

S:まぁ、知らなくても当然だと思うよ。少ないもん。

M:ぜんぜん知りませんでしたね。しかも、これ、赤。初めてみました。

 

DSC_0148M:はい。106も健在です。

S:だね。

M:106オーナーも高齢化(!?)が進んでいるんですが、最近はちょっと世代交代みたいなのが起きていて。20代くらいの若いオーナーも出てきてるんですよ。

S:それはいいね。

M:やっぱり走って楽しいクルマなんで、サーキットで楽しむ人が多いですね。

 

DSC_0149M:エクスプレスです。これは台湾製ですかね?

S:いや、フランスものだと思うよ。この色もカマルグだね。乗用仕様と貨物仕様の2つがあって。乗用のいちばん上のグレードがこの「RT」ってヤツ。で、リアドアはハッチバックのみ。反対に貨物仕様は観音開きのみ。いちおうリアシートも付けれるんだけど、横のガラスも付けると結果、RTと同じくらいの値段になっちゃう。しかもに荷室内の屋根の内張りがない。悩ましいところなんだよね。

M:ハッチバックの、いいんですけどね。

S:そうだね。こんな雨の日には屋根代わりにもなるし。

 

DSC_0150M:AXです。AXも見なくなりましたね。

S:そうだねぇ。店をはじめた頃は、AXばっかり売ってたけどね。

M:AX、乗ったことないんですよねぇ。

S:1.4リッターだから馬力も知れてるけど、車重が800kg台だから楽しいよ。建付け悪いけどね(笑)。

 

 

DSC_0151M:ボクサーです。

S:トラックというか、バスというか。この手の商用車ってなかなかかっこいいよね。ルノーでいえば、マスターかな。

M:ですね。

S:フィアットではデュカート、シトロエンではジャンパーだね。

M:あ、OEMなんですね。

 

DSC_0154M:そしてトドメのXM3連星(笑)。

S:それにしても、きょうはXMを良く見たねぇ。

M:そうですよね。間違いなく、C6より多かった。なんででしょ。

S:推測だけど。ほんとは2CVとかまぁ、その手のクラシックなので来ようと思ったけど、この雨でしょ? 不安だし、汚れちゃうしってことで、XMも持ってるからこれで行くか、って。どう?

M:なるほど。足としてXMを使ってるオーナーが、悪天候だからこれで来たと。

S:そうそう。

M:うなずきつつも、足としてXMを使ってるあたり、もう普通じゃないですよね(笑)。

S:たしかに。あとさ、ちょっと言いたいんだけど。

M:何ですか?

S:自転車、必要だった?

M:う……。ほとんど乗ってませんでしたね……。

 

※毎度のことですが、内容はその場のノリでしゃべっていることが多々ありますので、多少は間違ったことを言ってる可能性もありますが、ご容赦ください。あとFBMにご参加した皆さんのお車、勝手に撮影しちゃってすいません。もし「載せないで!」という方がいらっしゃればご連絡ください。すぐに削除いたします。

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