いや、諏訪市が水没したわけではありませんので!
最近流行りの、ゲリラ豪雨と呼ばれる、熱帯雨林気候特有なのかどうかしらんですが、局地的な豪雨に対峙せざるを得なくなった場合・・・
まず、車が止まってる場合は・・・
いちはやく高いところへ避難だっ!
クルマは動きますので、動けるうちに、ヤヴァいと思ったら自走で避難、です。できるだけ水がついてない道を選んで、避難、逃げる、ソレが確実。難を避ける、それが避難。
それやんなきゃ下記のような状況になって、悲惨なコトになって、批難を受けます。それが好事家受けする車なら、非難轟々です。
それは、過失とも言えますが、基本的には、確信犯ですので。
さてさて・・・
避難がままならない、または走行中であった場合・・・
20cmくらい、いわゆる、床下クラスの冠水でも、車には致命的なダメージを与える場合があります。
20cm以上の冠水に特攻しちゃダメなんです。
だから、ザブザブ入って行っちゃダメです。テレビのニュースみたいに入ってくのは自殺行為か、At Your Own Riskでオコノミデ、コワケても自分の車じゃないドーデモイイからイテマエ!な世界です。
(だからあーゆー画像放送するのはドーカと思うのですよマスコミさん。そりゃ絵面はいいでしょうが、あなた達はその画像撮って世の中に広めた分、責任も取って喰らっちゃった被害者に補償してくれるんですか?しないんだったら、責任持たないんだったら、そーゆーことはやめた方がイイと思いますよ。)
を?イケル!って思ったって、対向車や他車が起こした”波”喰らったら、20cmじゃ済まないんです。突破できたとしたって、そんなんは偶然の産物でしかない。運がヨカッタネに過ぎない。
下述しますが、冠水に特攻したら、車は壊れけるってか、壊すヨウ素要素しかないんです。壊れてアタリマエ。
しかも致命的に。
そいで止まっても文句は言っちゃダメです。それは壊れたじゃなくて壊したなんだから。どっちかっちゃぁ過失ってより故意なんだから。
ドライバーが賢いのであれば、そんなになる前に、素直に引き返して、別ルート探索するか、水が引くまで待つものです。
“君子危うきに近寄らず。”って言葉アリマスよ?それで近寄ってくのは君子じゃないですね。
(そう言う意味では、冠水に飛び込んで逝った車に、車両保険はおりなくて当然だと思ってます。(実際はおりることが多いらしいですが。)だって、下述しますが、そんなトコ飛び込んだら、壊れる。それは当然のことであり、保険は事故等不測の事態を賄うモノであり、故意の結果を賄うモノじゃないはずですので。そこに保険屋さんが気づいたら、駐車中停車中以外は不担保になるんじゃないかな?)
さてさて、じゃあ、特攻をかけた場合に、何が起こるか・・・
エンジン止まってればまだいいけども・・・走って飛び込むってことは、エンジン掛かってる。となるとまたエライコトになる。
エンジンとは、吸入した空気に気化させたガソリン混ぜて、圧縮して点火して爆発させた爆発力を回転エネルギーに変えて動いています。
そこに水が入ると、空気は圧縮できるが水は圧縮できない。
でもエンジンは圧縮しようとする。トんでもないパワーで。
結果、ピストンとクランクを繋ぐ、コンロッドが微妙に歪んだり盛大に折れたり、ヘッドガスケットが抜けたりします。
これを通称、ウォーターハンマーといいます。
いわゆる、お釈迦になる、って状況です。
治せと言われれば治せないことはないですが、エンジン上から下からの大騒ぎになるので、大抵、車買えるくらい掛かります。積み替えた方が確実カモシレナイ。
よって、大抵の場合、諦めて糸冬了します。
但し、全ての場合で全滅致命傷になるわけではないです。
運がいいと、助かる場合も、あります。
FIAT Punto2、冠水道路に特攻をかけた車のエアーフィルター。一晩おいてもイイカンジに濡れてます。
ここまで水は来てるんです。(当然新品に換えますよ。)
ただ、この車の運がよかった点は、まだ軽微な浸水のうちにエンジンが停まって、その後、再始動しようとしたとか、強引に突っ切ろうとか、ムリしなかったと推測される。
なので、エンジン本体にまで水は廻ってないと思われる。
(実際、水が引いた後に自走で帰ってこれましたので。)
これくらいで留まってくれれば、運がいい。
これが、吸気した空気に混ざった水が、フィルターを越えて、大量にエンジンが吸ってしまった場合には、上述のウォーターハンマーを喰らいます。お釈迦です。軽微でヨカッタねぇ。
実際、過去の東海豪雨の被災車輌で、全く以てセルすら廻らなくなったクルマ、プジョーの306でしたが、試しにスパークプラグ抜いてクランキングしたら、4気筒全てのプラグホールからから盛大に水吹いたコト、あります。その後プラグつけて始動してみたら、おーよそダメダメな音してエンジン掛かりましたけどね。(試してみたモン。)
なので、そうなったら、基本的には、ご逝去を悼むくらいしかできませんので・・・
20cm以上の冠水には特攻しちゃダメなんです。
で、20cm以上の冠水になった場合・・・
これ即ち、床上浸水に相当します。
クルマは動きます、雨の中も乗ります。なので、一応防水等は考慮してますが、相当時間水に漬ける状況は考慮してません。考慮してたら水陸両用と謳ってます。(本気の四駆とかそうかもしらんです。街乗り四駆は乗用車と大差ないでしょうね。)
で、車内には各種電装品てんこ盛りです。それが水に浸かったらどうなるか・・・
床上浸水喰らった車、プント2の、助手席カーペットを剥がしかかった図。
左側サイドシルに沿って、各種ハーネスが這ってます。適宜カプラー等で中継してます。そこに水が浸入すると・・・?
爪先(奥)の部分、銀色のカバーの下に、ECU(コンピューター)が居ます。これを水に浸したらどうなるか・・・?
その時は概ね動作を為し得ていたとしても、半年後一年後それ以降、湿気を起因とした錆腐蝕等によるショートや断線を起こさないって、言えるんだろうか・・・?
となるので・・・長期に渡って、相当な苦労を余儀なくされる場合が、あります。
ってまぁそれ以前に、床のカーペットの下には防音等の意図で、スポンジ等が居ます。
それらが水に浸されたら・・・
水が綺麗ならまだいいけど・・・汚水とかだったら、ドースルノ・・・?
というか、乾くのか?ほっといても永遠に乾きませんよキット。
全部剥がして干しますか?全シートとセンターコンソール等脱着して干しますか?
干しても匂いは消えないかもネェ・・・
概ね干して組んでも、湿気が残っててカビてきたりねぇ・・・
という、際限ない話になってきます。
で、話はエンジンに戻って・・・
相当な嵩でエンジンが水に浸かった場合、上述のウォーターハンマーを喰らってなくても、エンジンオイルやミッションオイルに水分が混入する場合があります。
そう、その辺、密閉してるようで、圧が掛からない場所の密閉は正直テケトーです。なので、水に漬ければ、入ります。
そのまま廻してた日には・・・そら潤滑不良になって・・・
いわゆる、お釈迦になります。糸冬了します。
となるので・・・復旧には、相当な苦労を余儀なくされる場合が、あります。
さぁ皆さん、拙い説明ではありますが、知識を得ましたよね?
では、その知識を踏まえて、壊れてもイイです知るかよンなこと、って豪快な方以外は・・・
20cm以上の冠水には特攻しちゃダメなんです。
大切なことなのでもう一度言います。
20cm以上の冠水には特攻しちゃダメなんです。
私から以上です。
そいでも特攻しちゃって、さて困った。
その場合は、上記を踏まえてのるかそるかを判断して、被害は軽微で復旧できる、あれば、そらナントカせねばなるまい。
(まぁ多分に、皆様嫌がる、やってみなわっかーせんがな!な部分が多い仕事ですが・・・)
車を動かさないで済む場所に据えて、床カーペットとスポンジ、全部剥がして、天日干しっ!
夜は夜で、昼夜を問わず干すっ!都合、雨天であんま乾かなかった日があったりなんだりで小一週間の乾燥工程。その間はお不動様。
(奥に写ってるルーテシア2は、お客さんの車じゃないので画像加工は省略しました。あ、水没もしてないですよっ!)
で、概ね乾いて、敷いて、センターコンソール着けてシート着けて、あとは時間かけるしかないですね。(エェ、軽く水を含んだシートの裏面というか下面は、なかなか乾かないんですよ。)
まぁ、納まってヨカッタネ♪
もちっと軽微な被害だと・・・
あぁあぁ、フォグランプ浸水しちゃった。電球を自分で買えたことのある方ならご存じかと思いますが、レンズとお釜はガシッと接着してありますが、電球ハマる辺り、雨水対策はしてますけども、水没に耐える作りはしてないので・・・水に漬けたら水入ります。で、抜けません。外して清掃乾燥するか換えるかしかしないと、水は永遠に抜けずに、お釜に錆が浮いてきたりレンズが曇ってきたりします。お早めに対処しましょうね♪(水が多量に入った状態で点灯すると、もっかしたら電球爆ぜるかもしらんすので、灯けないでね。)
ということで、掃除して乾かして、をするわけです。若干水の跡が残っちゃうのは致し方ないかなぁ・・・換えたいけどねぇ・・・安価くはないからなぁ・・・
という感じで、ゲリラ豪雨による冠水を喰らっても、出来る範囲で復旧に勤しむ私共で御座いました。
新守山で足止め、バス地下鉄で金山着くも、3時間足止めの酷い日でした。次は、ミッションオイルです。相談しますね。
お疲れ様でした。
公共交通機関も止まりますよねぇ。タイヘンダ。
またご相談くださいませませー♪