トランスミッションオイル概論。
まず、トランスミッション、大概的に2種、です。(オーザッパ)
マニュアルトランスミッションと、オートマチックトランスミッション。
今回は、マニュアルトランスミッションのオイルのお話し。
オートマチックトランスミッションの場合は、こちらをご参照下さい。
トランスミッションオイルの機能は、相反する、滑らす、と、止める、を同時に賄わなければいけない。結構なムツカシイことをしてるんです。
(LSDつきの場合はもっとヤヤコシイことになりますが、ラテン車大衆実用車はLSDついてないのが殆どなので、(アエテ)省略させていただきます。)
分かりやすく言うと、”滑らす”はシフトフィール、止める、は、ギアが繋がってる状態での保持と潤滑、ですね。
と言っちゃえば単純な話なんですけども、これが実は相反する機能、ってことなんです。
だから、シフトフィール。結構重要です。
最近の高性能オイルは、やたらめったら闇雲に滑らす方向を重視して、シフトフィールを演出するように作ってます。私はそこに嫌疑を持ってるんですよ。
滑らせてスムーズだから、機械の機能性能にすっげ依存してしまうような・・・
だから、運転不得手な方が、無理してシフト突っ込んでも、なんとかかんとかシンクロとかの機能で入っちゃう。その上に無闇なクイックシフトみたいなの組み合わせて、無理っこやっこ、シンクロに依存してギアチェンジさせようとする。絶対乗りにくいというか、そういうケッタイな仕様を油で誤魔化して、全然運転が上手くなったわけではない、みたいな・・・
まぁ、それがヨシ、という方にはそれでいいと思うのですが・・・
でも、それって、結局、機械に負担を掛けて、その寿命を縮めてるって話だと思うのですよ。
機械はそれが動作してるその過程状況を適宜操作する者に伝えないと、操作する者の技術が向上しない。使い方が育たないんですよ。全部機械に依存しちゃう。
回転数の概ねあったトコで、適宜シンクロが動作して、ギアを繋ぐ。その動作には確実な操作と、それができる構造と、その動作を補助する油が必須で、そこから外れた場合は、それは無理!と伝える構造が必要。
それがないと・・・入れれば入るにしちゃったら、使う側がそのロジックを覚えません。全部機械に頼る乗り方になってしまうので。
だから、ミッションオイルは・・・
- ここでシンクロが動作する感触がある。
- 無理をしたら無理が通らないというインフォメーションを操作する者に伝える。
- ギア・シンクロを保護する確実な機能性能がある。
が必須だと思ってるんです。(勝手な解釈、というか、カラサワさんの受け売り。)
だから弊店では、世間一般的珍重されてるのより、硬めでしっかりした、いわゆる古式ゆかしいミッションオイルのみを使いたいと考えてるんです。
では、ミッションオイル、YACCOだと・・・
BVX-1000,BVX-600,BVX-LS200,BVX-R200というラインアップです。
で、そこからどれをどう薦めていくか・・・
まず、BVX-LS200は敢えて外します。これはLSDつきミッション用のオイルです。先述の理由により、弊店にみえる方、LSD付きが少ないので・・・
BVX-1000は無条件で取扱決定です。YACCOミッションオイルの最高峰ですので。イイクルマや本気で乗ってる方にはこれとGalaxie、Galaxie GTの組み合わせは必須でしょう。そうでなくちゃ沽券に関わると思いますので。
あとは、普通の車にお乗りの皆様にお勧めするのに、BVX-600と、BVX-R200の勝負。
順当に考えれば、価格でBVX-R200な訳ですが・・・
えぇ、弊店にみえる方、みんながみんな血の気が多い訳じゃない。
これが、この二種、価格的に、1リットルあたり、数百円しか違わないんですよ。(汗)
悩ましいなぁ・・・
で、一応職務的に、両方試してみたわけですが・・・
どう考えても、数百円の差以上の性能差が、BVX-600と、BVX-R200の間に存在するんですよ。
BVX-600は、私が担保させたいミッションオイルに求める性能を、全て持っている。BVX-R200にナイとは言いませんが、ナイものが1Lあたり200円以上ある、ので。
そう、あのシフトフィールのヌメっと感が、BVX-600の方がィイんです。
オイルがイイシゴトしてくれてる感。ここでシンクロが噛んでココでギアが噛む感が適度にある。
コレに慣れると、シンクロに負担掛けない乗り方が出来るようになる気がする。
(ワイヤーコントロールだとわかりにくいかも。クイックシフトついてたりすると、それはそういう乗り方が出来る人が使うモノなので、まぁ、いいよね。)
ということで、勝手な判断で、ミッションオイルはBVX-1000,BVX-600の二種の取扱に決定しました。
(BVX-LS200、BVX-R200は、どうしてもといわれればお取り寄せ対応いたします。)
この2種で・・・
ギア鳴りしたら、それミッション壊れてます。
シフト入りにくいなら、操作の方に問題があるか機械的にオカシイかです。
これ使ってミッション壊したなら、相当無理な操作を続けたと解釈していいと思います。
確実なインフォメーションを、シフトフィールを介して伝えるミッションオイルです。その真価を体感して、これで慣れちゃえば、相応に普通に運転上手くなると思います。
という逸品ですので、交換の際は是非ご検討下さい。
遠方で通販での場合は、こちらより承りますので!