【番外編】祝! 東京モーターショー開幕 毎日1ネタずつ紹介します。【3】

個人的には国産カーメーカーでとても応援したい企業があります。この会社は長年、独自の理論に基づいたエンジン開発を行ってきており、最近ではハイブリッドやEVに追従することなく、内燃機関にこだわった開発で勝負に挑んでいます。またデザインでも、2006年あたりから(コンセプトモデルながらも)オリジナリティあふれる方向性を見せ「将来、ほんとうにこんなクルマが登場するのかな?」と、とても楽しませてくれる企業です。

それはマツダ。エンジンに関しては「内燃機関で行く!」という覚悟が感じられ、ほんとうに大丈夫か? と思わず心配になったりもしますが、他メーカーにはないその心意気には感服させられます。
今回はエンジンのことはちょっと置いておいて、デザインの話。たしか2006年あたりに「NAGARE」というコンセプトモデルが出て以来、マツダのデザインは大きく変わったと思います。その後も漢字1文字もしくは2文字のモデルをコンスタントに出し続け、マツダデザインの本質と方向性を着々と定めてきたように思います。そして今回のモーターショーに出展されていた「靭(SHINARI)」と「雄(TAKERI)」の2台を観て、将来におけるマツダデザインはほぼ固まったように思いました。
「靭(SHINARI)」は2010年のロサンゼルスショーで「美しすぎるクルマ」と評価され、実車を観てもその評価が正統であると感じます。力強く、威厳があり、躍動的で、エレガント。イタリアンでもブリティッシュでもない孤高のデザインだと思います。「雄(TAKERI)」も同様。この2車、どう違うのか一見わかりませんが(笑)。
マツダはコスモスポーツ、初代ルーチェなど、美しいクルマがけっこうあります。ユーノスコスモなんて個人的にはいちばん美しい国産クーペだと思っています。でもこの「靭(SHINARI)」と「雄(TAKERI)」はどちらも4ドアでこのデザインを完成させたというところが偉大です。2ドアのほうがラインが少ないので、ミニマムなデザインにしやすいはずなんですけどね。アテンザあたりにこのデザインが載るのかなぁ。できればこのままやっちゃってほしいなぁ、なんて思ったりもします。がんばれ、マツダ!

TEXT & PHOTO/Morita Eiichi

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7 Responses to “【番外編】祝! 東京モーターショー開幕 毎日1ネタずつ紹介します。【3】”

  1. すずき@iMac より:

    NA6CEにREを積むとNA6RE、あ、流れん。

    • morita より:

      おお、惜しい!
      でも、けっこうすごい発見(笑)。

  2. yossey より:

    ご視察お疲れ様でした。
    欧米的なアクが強くてアクティブなとこと日本的なケレン味が無いけど整ってるとこの調度イイとこ行ってる気がします。日本らしいとも言えるし欧米的とも言える(なんのこっちゃ)。マツダの現デザイナーって元ルノーの人でしたっけ?逆かも?

    • morita より:

      コメントありがとうございます。会場が広いのでかなり疲れました……。

      欧米的なアクの強さと日本的なケレン味、まさにそうだと思います。
      そのバランス加減が絶妙なんですね。あと見えないキャラクターラインにも
      かなり気を遣っているように思えます。
      マツダのデザイナー(チーフ?)はルノーの方なんですか?
      不勉強で申し訳ないです…。

  3. morita より:

    > yosseyさん
    マツダのデザイナーの件、気になって調べておりました。で、判明。現在のルノーのデザイン部の責任者はローレンス・ヴァン・デン・アッカー(Laurens van den Acker)氏で、2009年までマツダのデザイン本部長だったそうです。なので「逆」でしたね。以前にご紹介したルノーのコンセプトカー「キャプチャー」も彼の作品です。

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