Clio RENAULT Sport 3.0 V6 24V 冷却系改善

Clio V6は当初のプリプロダクションモデルから、冷却系の性能不足が取り沙汰されてきました。

こういった少量生産車は、生産の過程で些細な改善が繰り返され、また個体差がかなりあるので、一概に全ての車が"水温が上がる"、"水温高値安定(笑)"、"オーバーヒートする"とは断言できません。

ですが、オーナーの乗り方だ次第では、その"性能不足"をなんとかしたい、という要望はどうしても出てきます。

車のそもそもの構造を改善する、ということはどう考えても不可能なので、理屈で考えてできる範囲での対策を講じてみました。

ERG POWER UP COOLANT "TIFONE"
インポーター曰く・・・

分子構造が細分化され、液の接触面積が増加し、熱交換効率が上昇する。水温上昇を抑え、冷間時は水温の安定を促進。流動抵抗が少なく、作動負担を低減。泡立ち、キャビテーションの低減。ゴム、樹脂、金属への攻撃性の低減。

だそうですが、文系の私にはさっぱり。(笑)
だが、巷の評判がなによりの効果実証になります。

と、その性能を十分に発揮できるよう、100%濃度で全量交換。

1本で6Lを2本、合計12Lで全量交換です。

ラジエターアッパーホース脱着
腹下のホース脱着
冷却水を完全に抜きます。

エアーアウトレット加工
フロントスポイラー・レデューサーの形状によっては、どう見てもラジエターを通過した"熱気"が外に排出されにくい、すなわち"風通しの悪い"形状をしている場合があります。
空気の流れがよりスムーズになるよう、アンダーカバーを加工します。
画像にしちゃうとわかりにくいのですが、アンダーカバーが床全面を覆い、ボンネット内に籠もった熱気は、サイドから抜けようにも回転するタイヤに阻まれ、中央の100cm2くらいのアウトレットからしか抜けません。
下から眺めると・・・カーボンの眺めはよいのですが・・・

走行中でも、電動ファンがいくら仕事をしても、イーブンくらいな冷却しか望めないようです。

これが特異な状況に置かれた場合、発熱量に冷却が追いつかなくても致し方なかろう。

アンダーカバーを外した図。

ボンネット内の熱気を排出するのは、中央の"窪み"の部分でのみ、という構造がよくわかります。

そこで、アンダーカバーにエアーアウトレット加工を施します。

ラジエターからの熱気が効率よく排出されるよう、縦穴を吟味。

後方のダクト(窪み)部も大きく切り欠きます。

ボンネット内から見るとこういった感じ。

オーナーのご要望で、ボンネット内の"釜"は残します。逆に、その場合、釜が導風板の用を為すので、ラジエターファンに煽られた熱気はそのまま下方へ。で、アウトレットダクトから社外へと導かれます。

"釜"を外して、スムーズに熱気が流れるよう導風板でも作ったらもっと効率よくなるか?逆に"釜"なしだと、内部で熱気が渦巻くだけな様な気も・・

今後の研究課題か?

下面からの図。
後方から見ると、純正のエアーダクトの開口部を完璧に確保できています。
走行中にフロントから床下を流れる"風"により、熱気を外へ導くことができるはずです。

この2点の"対策"により、停車中も電動ファンの効果を充分活かすことができ、走行中は以前より水温は低くなりました。

Clio夏場特有のエンストの軽減に効果的とのことです。因果関係は研究中です。

ラジエターシュラウド作成
ボンネット内の小物入れ、(通称お釜)を外して乗ってる方も少なからずです。一部フロントタワーバーをつけてると、おのずと外さざるを得ない、というか、ついてたら外せなくなる、という逸品、

外してしまうと・・バンパー・グリルから入ってきた冷気が、ラジエター上方からボンネット側に逃げてしまい、全てがラジエターに当たらないと言う状況になります。

あんま芳しくないですよねぃ。

アルミ製、アルマイト加工済み。

取付は数個の穴あけしてシュラウドを固定します。

これを装着することにより、フロントから入ってきた外気を逃がすことなく全てラジエターを通過させます。

画像は試作1号です。まだアルマイト加工してません。

いきなり、試作4号概ね完成品です。

でも、きっと永遠に試作です。だって量産できるほどの個数作りませんから。

上2枚、赤と青のアルマイト加工は特注で承ります。通常品は下のシルバーアルマイト加工のものになります。

少量生産ですので、多少の瑕疵はご容赦ください。

シルバーアルマイトのものを現車に装着するとこんな感じ。ちなみに試作3号。試作3号は数セット存在します。

前方から入ってきた外気をそのままラジエターへ導きます。

タワーバーはこちら。

アンダースポイラー作成
最近の国産車の"走り屋"さんたちがやっている、アンダースポイラーをClio / Lutecia V6に施してみようかと。

左右フロントタイヤ後ろあたりに、"ハ"の字型にスポイラーを装着します。あわせて、ダウンフォースを稼げるよう、スポイラー前をアルミ板で覆います。同時に、リアホイールハウス前にも短いスポイラーを追加。

車体の個体差が大きいので、概ねワンオフでの作成になってしまいます。

3台作成しました。後数台予定が入っているので、どこかで画像を撮ってUp致します。手が回らなくてゴメンナサイ。

Clio V6 Trophy "タイプ" リアスポイラー (ダックテール)
Trophyと呼ばれるワンメイクレース用の車輌には、リアゲート上に、アヒルのしっぽのような大型のリアスポイラーが装着されています。Trophyは全V6オーナー憧れ、なので、この"ダックテール"と、フロントスポイラーをつけたい!という要望は少なからずです。

本物はやはり競技用部品、固定用の穴が出ていたり、表面の仕上げがイマイチだったり。そこで、"タイプ"(要するにレプリカですね。)を装着してみようかと。

現在他に、Trophy用フロントリップスポイラーを型取りして、擦ったりぶつけたりしても痛みにくいウレタンで作ることが可能か・・・鋭意研究中です。

こういうものは単品で見てもなにがなんだかわかんないって!(爆)

後に写ってるのは、sifo製カーボンボンネット。
同じくClio/LuteciaV6用です。


[home] [top] [back]