「地味だけどいい」。人生の中でそういう言葉をよく聞く。これはどことなく「売れるものがいいモノなのか、いいモノをつくれば売れるのか」論争につながっているなぁと思いながらも、個人的には「地味だけどいい」ではなく「地味だからいい」と解釈したい。要するに「地味だけどいい」タイプのプロダクトは、そのものの本質をとらえていることが多いと思う。自分の存在をアピールすることに労力やコストを使うのではなく、本質を磨くことに力を注いでいるだろうから。なので「地味だから(きっと)いい(モノなんだろう)」という期待を込めた想像である。だが「売れなくては意味がない」ということも、重々承知なわけで……。