クルマは確かに機械であり、道具である。しかし、クルマを愛する人にとって、それは単にモノではなく、精神性を帯びた何かであることに疑いはない。モノやヒトを快適に安全に運ぶ。その使命は昔から変わっていないが、乗ることによって得られる悦びはどうだろうか?
Suzuki(以下、S):今年もいよいよ終わりですねぇ。
Morita(以下、M):ですねぇ。皆さん、今年1年、このコーナーにお付き合いいただき、ありがとうございました。
S:今回は今年を振り返った総括的な話や来年の話なんかをしようかと。
M:そういえば、こういう感じのっていままでやってなかったですよね。
S:そうそう。まぁ、だらだらと話しますんで、お時間のある人、辛抱強い人、長文を読むのが苦痛じゃない人はお付き合いください。
これまで紹介したクルマのなかにも、エコを意識したクルマはいくつかあったが「これはエコカーです」という主張を全面に出したクルマに乗ったのは、これが初めてかもしれない。販売において、特にエコを声高にして売っているわけではない。ただ個人的にそう感じただけだ。
「エコを楽に、ストレスなく」というのは、多くの人が思う究極かもしれないが、それはちょっと虫が良すぎるのではないかと思うし、実際に矛盾も感じる。「甘い砂糖はカロリーが高い」。世の中の物は、大抵そういう理屈でできている。それを壊そうとすると、どこかに無理が生じるものだ。