2015年5月24日(日)、福井県金津町にある「金津創作の森」にて「フレンチトースト・ピクニック(FTP)」が開催された。同イベントは今年で13回目を迎え、ゲーム形式のコマ図ラリー(約100台がエントリー)やゲストを招いたトークショー、ライブなどが行われた。会場ではフリーマーケットも開かれ、クルマのパーツや模型、輸入雑貨などが販売された。初夏の陽気のなか、参加は思い思いのスタイルでイベントを楽しんでいたようだ。
多くの人は「極まったもの」にあこがれる。速さを追求したレーシングカーはムダなものをそぎ落とした機能美にあふれているし、贅を尽くした高級車はそのリッチな雰囲気が魅力だ。しかし、極まったものにあこがれながらも、多くはその極みを手に入れることはできない。もちろん高価だし、それ以上に「そのあこがれを手に入れても、充分に楽しめない」のではないだろうか。どれだけの人が、毎週サーキットに行ってタイムを削れるだろうか。どれだけの人が、毎週社交界のパーティーに出席できるのだろうか。そう、極まったものを手に入れても、常人はもてあますのである。あこがれは、手に入れた瞬間にあこがれではなくなる。その多くが悪い意味で。
何気に登場回数の多いトゥインゴ。過去、トゥインゴ1のクイックシフト5(以下、QS5)、トゥインゴ2のRS、「最近の1.2リッターNAってどう?」のときクリオ1.2といっしょに登場したトゥインゴ2のQS5。そして今回もトゥインゴ2のQS5だ。しかし、車両の話はもうお腹いっぱいなので、今回はQS5に代表されるトランスミッションについて話そうと思う。ちまたでは、セミオートマとか2ペダルMTとかSQ(シーケンシャル)とか、はたまたAMT(オートメイテッド・マニュアル・トランスミッション)とか、何だかよく意味が分からない呼び名で表現されているが、ヴィブルミノリテでは「RMT(ロボタイズド・マニュアル・トランスミッション)」と表現させていただく。
きっと誰もが経験のあること。それは幼い頃の夏休みの宿題。休みに入る前は「毎日計画的に消化していこう」と誓い、やるべき課題のページ数を休みの日数で割って、1日の分量を決めたりするのだが、結局それはいつの間にかなし崩しになり、始業式前日に慌ててやるハメになる。ただ問題を解くだけのタイプならいいのだけど、自由研究や図画工作、毎日の天気など、さまざまなタイプの課題を一斉に取り組むとなると、どうしても無理が出てくる。そして「ああ、ちゃんとやっとけば……」と後悔するのだが、その後悔は1年も経つと忘れてしまうのもので。翌年もまた同じことを繰り返すことになったりする。今回はそんな夏休みの宿題と関係がありそうでなさそうだけど、やっぱりちょっと関係ありそうな話をしよう。