2013年5月26日(日)、福井県金津町の「金津 創作の森」にて「フレンチ・トースト・ピクニック(以下、FTP)」が開催された。
FTPはクルマ好き(特にフランス車愛好者たち)のために気軽に楽しい時間を過ごせるよう企画されたイベントで、2000年の初開催以来、今年で11回目となる。イベントでは金津町周辺の田園地帯や北潟湖畔をめぐるゲーム形式のタイムラリーやゲストを招いた講演会などが行われ、終始なごやかなムード。フランス車のイベントでは「フレンチブルーミーティング(以下、FBM)」が有名だが、それとはまた違った雰囲気が感じられた。
というわけで、今回も会場に集まったクルマたちを肴に、あーだこーだ言う時間にお付き合いください。
Morita(以下、M):晴れましたね。
Suzuki(以下、S):晴れたねぇ。というか、5月になのに暑いね!
M:たしかに。僕、今回このイベント初参加なんですが、FBMとはちょっと違いますね。
S:そうだね。こっちはフランス車のイベントとはいえ、国産の旧車も多いから。
M:では、まず駐車場に行きましょうか。
M:2輪車が。
S:あ、ベスパ。
M:このヤレ具合がいいですねぇ。
S:いいよね。とくにこの別体のタンクが。
M:これ、排気量いくつなのかなぁ? 200? 250?
S:ベスパ、好きだけど詳しくない……。けどほしい。
M:大阪ナンバー。高速道路乗って走ってきたのかなぁ。
S:あ、フランセーズだ。
M:お、なかなかきれいなボディですね。
S:うちのとは大違い……。
M:これはキャンバストップなんですね。このホイール、見たことないなぁ。
S:これは当時オプションで用意されてたホイールだね。
M:へー。似合ってる!
S:オーナーさん、大変だろうけどこのまま維持してってほしいね。
M:仲間がいますよ。
S:ほんとだ。APEは基本的に成川商会系とアルク系があって、分類的には成川のは単眼、アルクのは双眼と考えていい。並行はあるのかなぁ? まぁ、いま日本にあるのはたいてい成川商会系だと思う。
M:じゃ、これも成川商会が入れた個体なんですね。
S:たぶんね
M:このポジションランプみたいなのは……?
S:ノンオリジナルだと思うよ。
S:この人、ほんとに来ちゃったんだもんな。
M:というと?
S:ほら、ナンバー。
M:げ、山口!?
F(キャトルのオーナーさん):こんにちは
S:まさか来るとは思わなかったよ。
F:ははは
M:ちなみにどれくらいかかったんですか?
F:うーん、14時間くらいかな。
M:お、お疲れさまです……。じゃあ、記念に1枚。ハイチーズ。
M:これは見覚えありますねぇ。
S:以前、ヴィブルミノリテにも取り上げたね。
M:C4 1.6 HDiですね。低速のトルクが抜群で乗りやすかったなぁ。
S:日本でディーゼルに乗るには、今後の排ガス規制の動向、軽油の質と価格、FAPの問題といろいろ考えなきゃいかん問題はあるけどね。
M:そうですね。いろんな要素を総合的に冷静に考える必要がありそうです。
M:モデュス、この個体ではないですが、これも以前、ヴィブルミノリテで取り上げました。
S:このくらいのサイズがいちばん使いやすいと思うんだけどねぇ。
M:クルマにはいろんな要素があると思うんですが、オールラウンドに平均点以上なクルマだと思います。いいクルマです。
S:いいクルマだよね。いいクルマなんだけど……ねぇ。
S:お、これはウィンカーレンズがオレンジ。初期ものだね。
M:1.6リッターのGTi、レアですなぁ。
S:リアのウィンドウに貼ってあったと思われる「オースチン・ローバージャパン」のステッカーが泣かせる。
M:へー、当時はオースチン・ローバーが入れてたんですね。
S:そうそう。ちなみにスズキのカルタス店でも売ってたんだよ。
M:それにしてもきれいですね。
S:オーナーの愛情が感じられるね。
M:セニック2のフェーズ1です。あ、グラン・セニックか。
S:いいクルマなんだけどねぇ。日本のミニバンに対する考え方とヨーロッパの考え方では、やっぱり求められるものが違うんだな。日本はガッツリ7人乗れないとダメでしょ? これは5
+2だもんね。
M:そうですねぇ。
S:なんか、セニックってだけで不人気のレッテルを貼られてるみたいで不憫だわ。
S:ん? あ、あれは!?
M:ルーテシアRSですか?
S:どっかで見たことがあるクルマだと思ったら、勤め人だったころに僕が売ったヤツだ。
M:マジっすか。
S:当時、ベルギーのディーラーに展示用で入ったらしいクルマをこっちに回してもらった(笑)。
M:そうなんですか。グリチタンですね、色。
S:そうそう。当時いた店で初めて売ったクリオRSだったなぁ。
M:なんかそういう思い出のクルマがいまも走ってると、うれしいですね。
M:8Sです。
S:これ、むかし乗ってたんだよね。もしかしたらこの個体かもしれない。
M:あ、そうだったんですか。
S:うん、ある業者が輸入してて、そこのを買って3、4年乗ったかなぁ。
M:8といえばゴルディーニですが、あえてこっちにいったんですね。
S:いま思えば手放さなければよかったなぁ、と。
M:テーマieターボです。
S:オーナーさんもいろいろ大変でしょう。
M:実際どうなのかは分かりませんが、よく壊れるという話を聞きます。
S:そりゃ大変だよ。同時多発……いや常時多発な可能性もあったり。
M:常時多発……。そ、それは勘弁してほしい。かといって、いまのクライスラー300ベースのテーマもアレですよねぇ。
M:クアトロポルテです。
S:妖しさが残る最後のマセラティな気がする。
M:フィアット傘下になって、ガンディーニのデザインで生まれ変わりましたね。
S:最初はV6だけだったんだよね。とは言っても、2.8リッター280馬力。その後にシャマルと共通の3.2リッター336馬力のV8ツインターボが出て。もうバケモンだよね。
M:僕はV6のほうに乗ったことありますが、非常に恐ろしかった記憶があります……。クールな顔してますが、乗るとじゃじゃ馬。あの感じがマセラティなんですよねぇ。
M:貨物の3輪トラックを総称して「オート三輪」と言いますが、その代名詞的なクルマですね。ミゼットもそうですが。これはマツダT2000。T1500ってのもありました。
S:これにAPE積んで走りたい。
M:充分積めますね(笑)。うちの親父が若い頃にこれ、会社のクルマとして乗ってたらしいです。空荷のときは交差点を曲がるときによく転んだらしいです。斜め前にドテッといくらしいですね。
M:GSAです。
S:GSといえば、メッキバンパーなイメージだけど、このクルマが存在してるってだけでもはや貴重だね。
M:X3なんで、最終も最終ですね。1985年。
S:ボビンメーターは初めて乗ると異様な雰囲気……。
S:このクルマも同じだよねぇ。
M:ですね。もう存在してるだけでいいというか。
S:マセラティのエンジンを乗っけてるわけだけど……、あれ、フューエルリッドのところにマセラティのエンブレムなんて貼ってあったっけ?
M:後付けかもしれないですねぇ。それにしても、この外装色、オリジナルですかね。すごい赤。
S:まさにフェラーリか、アルファロメオかって赤だね。それにさ、このウィンドウ、縁にフレームが付いてるんだね。フレームごとガラスが上下するんだ。
M:ほんとだー。知らなかった。
S:方向性は違うけど、この2台も存在してるだけでいいってクルマだよね。
M:ヴィザとメアリですね。
S:こういうのってそそられる。モークとか、ルノー・ロデオとか。血迷って買ってしまう可能性大!
M:モークはともかく、ロデオなんてあったら速攻で買っちゃうでしょ(笑)。
M:うぁ! デカボタブル! 初めて見ました。
S:アンリ・シャプロンだねー。いちおう正式なカタログモデルになったのかな。
M:大統領用のリムジンは、シャルル・ド・ゴール、ジョルジュ・ポンピドゥも愛用しました。
S:そうそう見れないクルマだね。
M:メーターとか、もうピッカピカ!
M:こういうイベントではよく見るA110です。
S:このカラーリングはいいね。ルノーっぽい。
M:いいですよね。僕もこれ、好きです。
S:オーバーフェンダーのタイプにはいろいろあるんだけど、これはバルーンフェンダーと呼ばれるタイプかな。
M:アルピーヌV6ターボです。
S:およそかっこいいとは思えないデザインだなぁ。
M:え、それ褒めてるんですよね?
S:もちろん。
M:少年時代はスーパーカーブームでいろんな雑誌が出てましたが、A310もそこに載ってましたからね。僕のなかではスーパーカーの分類です。
S:たしかに写真ではかっこいいんだよね。見るとガッカリする。
M:え、それ褒めてますよね?(笑)
S:もちろん。あとX1/9も。
M:現物見ると「ちっちゃ!」みたいな。
M:これは……
S:リブラだね。
M:リブラって、デザインはあのエンリコ・フミアなんですってね。
S:へー。
M:フミアのデザインしたまんまではなくて、だいぶ変更されてこの形になったみたいです。僕はこの深海魚っていうか、両生類っぽいデザインは好きですけどね。
S:リブラの出るちょっと前にメルセデスベンツEクラスが丸目で出たでしょ。その影響もあるんじゃない?
S:さすがにシトロエンのフラッグシップだけあって雰囲気あるよね。
M:フロントオーバーハングが長く、リアは短い、伝統的なシトロエンのシルエットですね。
S:さすがに大統領が乗るクルマ。
M:サルコジさんですか。椎名林檎も新車で買ったらしいです。
では、次はニシカワくんにバトンタッチ。
Nishikawa(以下、N):あ、ザックス。
M:マダスですね。
N:ドイツ・ザックス社のバイクなんだよね。ザックスってサスペンションのザックスと同じなのかな。
M:たぶん。スズキ・カタナをデザインで有名なハンス・ムート氏が設立した「ターゲットデザイン社」がデザインして、生産は中国らしいです。
N:近くで見るとけっこうゴツいね。
M:DS4ですね。これ、なんか腰高だからワゴンなのか5ドアハッチバックなのか、SUVなのか、よく分からんスタイリングなんだよね。
N:たしかにー。でも、もうそういうカテゴリー付けは考えてないような気もする。おまけにエンジンもBMWと共同開発したものだしね。
M:無分類・無国籍みたいな。
M:DS4の弟分、DS3です。出たのはこっちが先だけど。
N:なんでしたっけ、なんかいろいろカラーがカスタマイズできるんでしたよね。
M:そうそう。ボディ、ルーフ、ダッシュボード、シートの色が自由にカスタムできる。
N:でも、出てくるのはあんがい常識的な色だね。
M:買う前はいろいろやると思うんだけど、いざ買ってこの色で乗るのか? となったときにやっぱり現実的なのになっちゃうんだろうね。
M:208ですね。最近よく見るようになりました。
N:207に比べてだいぶ小さく見えるようになったし、あのエグいデザインからおとなしくなって日本人の感覚でも受け入れられるようになった気がします。
M:たしかに。日本人はこっちのほうが好みでしょうね。
N:ライオンはボンネットの上にいますが、グリルに隠れるように「Peugeot」のエンブレムがあるのがいい。
M:508SWです。これも新しいプジョーですね。現在のフラッグシップになるのかな。
N:シャシーはC5と同じなんでしたっけ?
M:同じです。
N:それにしてもフラッグシップたるモデルが1.6ターボってのもねぇ。
M:時代ですかね。一昔前はこのクラスならV6 3.0積んでてもおかしくなかったですから。
M:ポルシェ356です。すごいいっぱい種類があって、しかもレプリカの数もすごいから、僕にはぜんぜんわからんです。
N:僕、むかしカルマンギアに乗ってたんだけど、これと同じホイール履いてました。
M:ポルシェと言えばこのホイール。定番ですもんね。
N:あ、ヴァンサンクがありますよ。
M:ほんとだ。さっきすずきさんと歩いてたときにはなかったなぁ。フェーズ2のバカラですね。
N:これはフェーズ2ですが、フェーズ1はイスが宙に浮いた感じに見えるんですよ。
M:へぇ、そうなんですか。
N:あれは掃除するのが楽だった(笑)。
M:メガーヌRSです。かっこいいですね。
N:うん、かっこいい。でも、ルノーもF1で活躍してる名門コンストラクターなんだから、もっとすごいクルマ出せばいいのね。
M:それこそ、メガーヌ・トロフィーとか?
N:そうそう。そういうクルマが1台くらい市販されててもいいんじゃない? と思ったり。
M:気合い入ってますねぇ。206のWRC仕様です。この頃は速かったなぁ。
N:速そうですねー。これはグロンホルムレプリカですか。僕はパニッツィが好きだったなぁ。
M:パニやん! ターマックキング! SS内でドーナツターンしちゃう人!
N:あはは、そうそう。
M:キャラクターが立ってたから日本でも人気ありましたよね。
M:ファセル・ヴェガです。
N:えー、知らない。
M:僕も現車は初めてみました。フランスの高級車メーカーで、ファセルのなかでもヴェガしか知らないです。クライスラーのV8を積んでるはず。
N:なんかどっかで見たことのあるような、ないようなデザインですね。
M:ラーダ・ニーヴァです。
N:いいですねー。僕、これ好きだなぁ。
M:まだつくってるんですね。ロシアのアフトヴァーズがラーダブランドで出してる四駆です。
N:もともとはフィアット124がベースなんですよね。当時、ゴルバチョフ来日モデルとかあったような気がする。
M:なんでここにあるかと思ったら、ルノーから出資を受けてたんですね。なのでこの新型はルノー/日産の技術が入ってると。
N:へー、そうなんだ。
M:ちなみにラーダといえば、日本ではニーヴァくらいしか知られてないですが、WTCCやWRCにも出てたんですよね。それなりにモータースポーツにも明るいメーカーなんです。
【総評】
M:さ、今年のFTPはいかがでしたか?
S:暑かったねー。
N:FTPってロケーションがいいですよね。ま、これは今年に限ったことじゃないですが。高速のIC近いし、適度に田舎で緑があっていいし、ちょっと走れば街だし。あと、会場内にアップダウンが少ない!
S:それ、大きい。FBMではいちばん上の駐車場まで行きたくないもん(笑)。
M:適度な規模ってのもいいですよね。
S:あと古いクルマが多いね。反面、ドレスアップ系は少ない。
N:すごい気合い入ってるクルマとか、あんまりいないもんね。
M:たしかに。
というわけで、FTPレポートを終了して、このまま終わり~といきたいところですが、じつはまだやり残していたことがあった! 前回のヴィブルミノリテの終わりの方に予告みたいなのがあったのを覚えていますか? 「6月号はひっさびさの2シーター。しかもヴィブルミノリテ初カテゴリーのクルマが登場しますよー」なんていう挑戦的なコメントです。
で、それがこれ。ジャーン。日産サニートラック! すずきさんが血迷って(失礼!)買ったしまったシロモノです。かくいう僕も、むかしサニーに乗ってまして(B110 GX-5のセダン)。1.2リッターOHVで非力でしたが、700kg前半の軽い車体、整備性のいいエンジンとエンジンルームがすばらしかったです。ノンパワステ、ノンパワーウィンドウ、ノンクーラーと快適装備はヒーターくらいしかないクルマでしたが、真夏も乗りきれたし、いま思い返してもそれほど根性のいるクルマじゃなかったなぁ、と。
ま、そんなわけで、ヴィブルミノリテ番外編として、国産旧車とかかわりが深いFTPでの併せ技となったわけです。
そもそもサニーとは、1966年に初代が発売されて以来、2004年まで製造していた息の長いモデル。出た当時は、カローラのライバルと目され、とくに2代目のB110では「隣のクルマが小さく見えます」という広告コピーで注目を浴びた(隣のクルマは当然、カローラを想定していたのだろう)。その後、3代目のB210で北米市場を意識した、ちょっとアメリカンな感じになったり、4代目のB310では再びスクエアなイメージに戻ったり、5代目のB11ではターボがついたり……と時代に合わせていろんな方向に舵を取りながら、日本向けとしては9代目で38年の歴史に幕を閉じた。
では、サニーの商用車であるトラックの歴史はどうだろうか。初代は1967年にもはや登場しており、型式はB20。当然、ベースはB10だ。で、いわゆる“サニトラ”の愛称で親しまれているモデルは、2代目のB210からで登場は1971年。初期型のグリルはサニーのセダンやバンと同じ。トランスミッションは3速コラムMTか4速フロアMTの両方が用意された。その後、ロングボディが追加され、1977年に中期型へ移行していく。グリルのデザインが変更されたり、メーターまわりが変更されたり、と小規模のマイナーチェンジだったが、排ガス・騒音規制への適合など、エンジンなどにも地味に手が加わっている。1989年にはフルモデルチェンジとも言える大変更が行われる(大変更といってもサニトラとしての大変更だが)。フロントにディスクブレーキを採用し、角目2灯のヘッドライトに。当然グリルも変更され、シート生地やインテリアの色も変更された。もちろんこの際も排ガス・NOx規制への適合も行っている。そしてついに1994年に国内の生産が終了。ちなみに海外では2008年まで生産された。サニトラというとクラシックなイメージが付きまとうが、実際は1994年まで生産されていたのかと思うと、あんがい最近まで新車があったんだな、と感じる。
当該車はグリルが中期型のものに変えられているが、中身は後期型である。後期型の角目はあまり人気がなく、中期型の丸目に変えた個体が多い。塗装はオリジナルのままだという。
乗りこんでみると、室内の印象は僕が乗っていたB110とほぼ同じ雰囲気である。メーターパネルもタコメーターこそ備わっていないが、丸型の形状でGX-5もだいたいこんな感じだった。キーを捻ると電子制御キャブから供給されたガスでA型エンジンは一発始動(ときどきセルが空回りするときがあるが)。まるで強化マウントでもおごっているかのような振動に懐かしさは最高潮。ゆるゆるのシフトを1速に入れ、走り出す。そうそう、三角窓も開けてね。
その振動と野性味あふれる乗り心地で、どことなく重機を運転してるかのよう。運転席から眺めは、いまのクルマと違ってボンネットの端が見えるので新鮮だ。そしてこの個体、クーラーが付いている! 始動させればちゃんと冷たい風が出てくることに感動するが、非力なパワーがさらに食われることにも感動……。すぐにクーラーオフ。やはりこのクルマは三角窓から入ってくる風を感じながら走ったほうが似合っている。
取材日は30℃に届こうとするくらい暑い日だった。この日はサニトラの撮影を兼ねて他の仕事で使っていた。岐阜へ三重へ、ほぼ山の中を走っていた。駐車場で60代くらいのおじさんに声をかけられた。「いいねぇ、サニトラ。むかしこれ乗ってたんだよ」とすごい笑顔。年式を聞いて「まだ最近だなぁ」とまた笑顔。古いクルマに乗ってると、こういうことがよくある。非力でも、ハンドル重くても、ブレーキ効かなくても、コーナーでぜんぜん踏ん張れなくても、クルマを通じて人と人のコミュニケーションを連れてくるのは得意だ。これは現代のクルマではなかなかできないこと。まぁ、人によってはそういうコミュニケーションを嫌がる人もいるだろうから、それが一概にメリットとは言わないが。
サニトラが現在でも(ごく一部だが)愛されている理由。DIYで何とかなりそうな単純な機構と構造、低廉な維持費、カスタムできる余地、コミュニケーションの軸となる存在感……。あ、これ、現代のクルマにないものばっかりだわ。
PHOTO & TEXT/Morita Eiichi
1992y NISSAN Sunny Truck
全長×全幅×全高/3840mm×1490mm×1390mm
ホイールベース/2300mm
車両重量/720kg
エンジン/水冷直列4気筒OHV
排気量/1171cc
最大出力/38kW(52PS)/5400rpm
最大トルク/83Nm(8.5kgm)/2800rpm
Facel Vegaと走ってる25を見損なったのが、おぢさん心残りなのさ・・・
来いって言われるとつい…。
帰りは上を積極的に使って、8時間ちょいでした。
いやはや南友。スゲーヤ。と思いますっ!
乗ってなんぼだからね。
長距離走ると止まらないの。