ある意味、究極の道楽。
クルマ好き昂じて数年経つと、脳内に、こう、”アガリのクルマ”って概念ができてくる場合があるんです。
過去ずーっとスキ、ウフ、なクルマがあって、それがこういう仕様でこういう色だったらいいのに・・・
で、結局、それに辿り着けずに、紆余曲折していく訳なんですが・・・
新車だったら、それに近いクルマを近い仕様になるよう色指定してオプション指定して造らせて、で、手に入る場合がある。(選べる範囲内で、ですが。)
その為の方策コスト等賄えるなら、それが一番シアワセ、なんだと思う。
右ハンドルはイヤだ、ATや自動変速はイヤだ、どうせ乗るならこういう仕様でこういう色で・・・並行も正規も問わないぜ自分が欲しいもの欲しい仕様の方が優先だ!
そりゃタノスィお買い物♪関わる僕らも、算盤勘定に拘泥しなければ、そりゃタノスィですよ。
ですが・・・
しがらみの方が気になって踏み切れない場合は、妥協しなさいな。
でも、問題は、それがままならない、もう造ってないクルマ。
自ずと中古車を探すしかないから、既に誰かが買ったモノで、数年を経て放出されたモノからしか選ぶしかない。
選べるほどモノがあればいいんですが、そういう訳にもいかず・・・
その範囲内で、欲しいもの欲しいエンジン・グレード、欲しい色、お好みでどうぞにならない場合が怏々として。
ある程度妥協して結果満足を得られれば、いいんじゃないかと思う。
妥協できないのだったら、延々と出てくるまで探せばいいと思う。
ないモノは買えないんだけど、その、ないモノ探して右往左往すればいいんじゃないかと思う。
で、出てきたら、値段の如何を問わず、とりあえず確保しなきゃ手に入らないと思う。
ですが・・・
しがらみの方が気になって踏み切れない場合は、妥協しなさいな。
という、そこが中古車選びの面白いトコなんですよ。
いろんなヒトが居ますのでねぇ・・・(トーイメ)
で、じゃあ、それが大古車の場合。
大古車の弊店定義:車齢10年以上、ヘタしたら20年以上で、もうある程度手を入れないと真っ当にならない可能性を秘めた、旧いクルマ。
ワカリヤスイとこで、ルノーキャトルにしましょうか。
- ひととおり手が入ってて真っ当で、クーラー着いてて効いてて、後付でないキャンバストップがあったらいいなぁ。タイヤ新しいといいなぁ。排気漏れてないといいなぁ。ボールジョイント一式換わってるといいなぁ。ウォーターポンプも換わってるといいなぁ。ショックも換わってるといいなぁ。内装破れてないといいなぁ。外装小綺麗だといいなぁ・・・
- あんまないけど、あるといいねぇ・・・
- 外装この色がいいなぁ。内装こうだといいなぁ・・・
- 正直、そんな都合のいいやつ、ないだろ・・・
- で、安いといいなぁ・・・
- ・・・ねーよ。
って会話が繰り広げられるわけです。(爆笑)
ほとんど、ないものねだりな世界で、誰もどうしたって、ありものじゃ対応できない要件だってのは、冷静に考えてみればわかりそうなものです。
もうちょっとわかりやすいトコでいってみようか・・・フィアット パンダ1にしましょうか・・・
- ひととおり手が入ってて真っ当で、FFのMTで、まぁ4×4でもSelectaでもいいけど、クーラー着いてて、効いてて、ダブルサンルーフのキャンバストップが張り替えてあるといいなぁ。タイヤ新しいといいなぁ。排気漏れてないといいなぁ。ラジエターとかウォーターポンプとかタイミングベルトとか換わってるといいなぁ。ショックも換わってるといいなぁ。内装汚れたり破れてたりしてないといいなぁ。シートへたってないといいなぁ。で、外装小綺麗だといいなぁ・・・
- あんまないけど、あるといいねぇ・・・
- 外装この色がいいなぁ。内装こうだといいなぁ・・・
- 正直、そんな都合のいいやつ、ないだろ・・・
- で、安いといいなぁ・・・
- ・・・ねーよ。
あ、殆ど変わらなかった・・・(爆)
だって、だいたい、そいだけ手が入ってる、いいものが、安く出てくるわけがなかろう。
それ手に入れて、そいだけやるのに、それ維持してくのに、いくら掛かると思ってんの?(爆)
やってある車、その気でやる予定の車、やらな納まらないっしょな車が、安いわけがない。
そもそも、そんな真っ当なイイクルマ、持ってる好事家手放しはしないでしょうに。
ですが・・・
しがらみの方が気になって踏み切れない場合は、妥協しなさいな。
だが、考えてみれば、逆をいけば、殆どの要件は、銭で解決できるんですよ。
というか、どこをどうしたって、いつかはどこかで銭で解決しなきゃイカン案件、なんですよ。
安く上げるって思惑を捨てれば、割と容易に解決できるんですよ。
旧くなれば、各部傷んでるのは明白だし、20年も経ってれば外装褪せてたり傷があったり凹んでたり錆びてたり、シート破れてたり、それは避けられない現実問題として存在するんだから。
どうせどっかで遅かれ早かれ、やらなあかんのだから。
くだらんしがらみなんかぶん投げて、諦めらんないんだから、やればいい。
打開するため欲しいもの手に入れるためには、一通り手を入れて、好きにすればいい。
そこそこなものをベースにして、納得いく欲しいものを造ればいいんですよ。
外装がご指定の色があるんだったら、塗ればいい。
内装やシートも張り替えればいい。オリジナルに準じてもイイ(オリジナルの生地は手に入りませんけどね。)、あるいは、お好みで、ビニール地にしたってイイ素っ気なく商用車っぽく作ったっていい、キルティング調にしてみたっていい、好きなようにすればいい。
天井だって張り替えればればいい。布屋根だって張り替えちゃえ!
消耗してるトコ消耗が見込めるトコは換えちゃえばいい。
好きなようにすれば、納得できるから。いいものができるから。
やらずに文句だけ言って結局やらないよりは遥かに潔い。
ずーっと沸々と妄想してきたものを現実に、創れるんだから、そう考えると、決して高価くないはず。
ですが・・・
しがらみの方が気になって踏み切れない場合は、妥協しなさいな。
世の中眺めてみると・・・
クラシックミニ(BMWでない、ROVER以前のMINI)や旧いRRのビートルとか、そうやって乗ってる方が全く居ない訳じゃない。というか、今生き残ってる彼らは大抵、そういう過程を経て、現在小綺麗に真っ当に路上を走ってる。そういうコ、偶に見るじゃないですか。
じゃあなんでキャトルやパンダ1にそういうの、パリッとしてて、見てて微笑ましいヨンさまパンダさん、が居ないのか・・・見てて痛々しいヨンさまパンダさんしかいなくないですか?その痛々しいのが安いか高いか知らんけど流通してて、それ買ったヒトがその過程も経ずに息絶えて諦めて手放して、でクルクル回ってるだけ。ホントに冗談じゃなくこういう虐殺が繰り広げられてる。
(逆に言えば、真っ当なのは真っ当なオーナーの許で余生を過ごしてます。ボッソいのを真っ当に仕上げたコはそれ相応の値段で、になってますけどね。)
これ、ラテン車屋歴20年近くになってきての、積年の謎なんですよ。
だから、どなたか、予算下さい。
あなたのご希望のヨンさまパンダさん、造れますよ。造りますよ。
だが、落ち着いて考えてくださいよ。
内装外装小綺麗にしたって、走って曲がって止まって車検が取れて、に支障があるんじゃ意味がないんです。
走って曲がって止まって車検が取れてが、車の本質で、外装や内装、クーラーや音楽やナビはその本質にはあんま関係しないんです。
本質を蔑ろにして、イランコト優先するってのは、いわゆる本末転倒とという行為で・・・そっちにばっか拘泥して、その車全然愉しめてないヒト、割と身近にいませんか?まぁ、仕舞っとくクルマ偶にしか乗らない車ならご自由にですけど。
だから、まずは基本構造要件をちゃんとする覚悟から始めなければいけない。ある意味そこからの茨の道が始まるんです。
それを成し得た、ないしは、成し得る覚悟、その後に・・・
好きな色に塗って好きな内装にして、一通り手を入れて・・・の付帯事項へ進む権利が与えられるわけで・・・
どうしてもクーラー欲しいなら、二倍以上の作業内容になりますが、ボッソい解体車クーラーつき丸車で買ってきて、そっから外してこっちのヨンさまに移植すればいい。
やればいいじゃん、やんなさいな。いや、おつきあいしますよ、ってか、させてください是非!
全部地獄の沙汰も金次第で、何とでもできますよ。
(って、ドナー(部品取り車)確保できるかって問題もありますけどね。)
そうやって、1台でも真っ当な車を残して、それを世話する覚悟のある好事家に納めていきたいと思うわけですよ。
と、思うだけで、現実それをやる好事家が殆ど居ない、この現実・・・
それやったら、それこそ”アガリのクルマ”で、その後永年に渡ってあなたの駐車場に居座るクルマができるわけですよ。
創ればいいんスよ。
やりませんか誰か?
銭で済むわけだから、その気になれば、誰でも出来ますよ。
やらないだけ言ってるだけなら、やる気がないのなら、そこまで及べないのなら、出来るそれを業として為してる我等を巻き込まず、他で、妄想の世界でご自由にドゾ。
全くもって完全に希望通りの本国仕様が見つかったという稀有な例に
乗っています。即決でしたから入手出来たような感じで、直後に震災が
あったりして同じ仕様をその後入手するのが一時的に困難になったり
しました。現在は完全にカタログ落ちしてしまっています。
新車でも中古車でも然り、輸入車の場合は「一期一会」な場合が多いので、
悩まず即決しておく、っていうのが鉄則のように思います。
信頼できるショップを見つけて「情報を集める」のが望ましいでしょう。
そうそう、テツはあついうちに打て、モノはあるうちに買え。
なくなってからシノゴノいう。
ゼニで決着つけれるなら、まだシアワセだ。
そでれものシノゴノは大抵算盤勘定の話なんですよ。
そんなワタクシでもギザルノー車への憧憬は有ります。
涼しい顔で4や5を乗りこなす様な大人にあこがれますが、
いつ何時も自分のスタイルを追求し続けるからには、
相当の覚悟と自信が無ければ務まらないようにも思えます。
それで新車の購入に踏み切ったという若輩者なんです(汗)
ヨンさまなんか、ヨンさまだから、予算積めば積んだ相当できますよ。
こんばんは。
非常に感銘を受けました。こういうことをちゃんと主張する、大切なことです。
僕、幸いにして現在はRenaultClio3RS(日本版)に乗っています。
このClio3RSも、四の五の言う人が多いですね〜。LHDじゃなきゃだめとか何とか。。
僕個人は、LHD乗りたければ欧州行けばいいじゃん?と思ってますが・・・
非常に幸いに(?)僕は旧車が、おっしゃる様にコストをかけてまでどーしても欲しいとはまだ思えていないのですが、パンダ1とか、いずれレストアしながら所有したいな〜と思ってます。
逆に、「コストをかけたらちゃんと維持できる様になる」業者さんが居ることを知ったことが大きいかな、と。
いずれそう言った趣味に移行した際にはお世話になろうと思ってます。
ずーっと、その志、失わないでくださいね!
書き込み有り難う御座います。
とはいえ、感銘とかそういう大層なこと言ってないと思うんですが・・・(汗)
右でも左でも、欲しいもの乗るのが目的であって、別に禁止されてる訳じゃないですので。
とかいいながら私儀、左ハンドルマニュアル原理主義者ですけども。(爆)
まぁでも多分、芸風は変わらないと思いますよ。
これしかできないので。できなくなったとき、それは廃業するチャンスだ!(ワッハッハ)
今後とも何卒で御座います。
あがりは難しいですね。あがっちゃうと次は無い訳で。概ね2輪はあがった感はありますが、維持には終わりは無いのですねぇ。順次、滞り無く壊れる(寿命が尽きる)、直すの無限ループです。廃業のチャンスは無いですよ!
二輪屋じゃないので・・・(汗)
まぁ、儲からなくなったら(なってるけど)やる意味ないので、辞めますけどね。