2015年10月17日(土)、18日(日)の両日、長野県・車山高原にて「French Blue Meeting 2015」が開催された。29回目を数える同イベントは、昨年に続いて(日曜日は)見事な好天に恵まれ、長年の参加者は「こんなに晴れて暖かいFBMは初めて」と言うほど。日中は半そでTシャツ1枚でも充分で、日焼けが心配なほどたっぷりの日差しがまぶしかった。
では、今回も参加車両を肴にあーだこーだ言う定番の内容をショートバージョンで(FBMがマンネリならこっちもマンネリを貫くぞ……)。
Suzuki(以下、S):晴れたねぇ。
M:そういえば、去年はテント村の向こう側にビニールハウスがありましたが、もうないですね。ま、そんなことはどうでもいいのでいきますか。トゥインゴ3です。
S:コロンとしていてかわいいね。これ、写真で見るとフィアット500みたいな感じだけど、実際見るとそうでもないね。
M:たしかに写真だとフォルムは500っぽかったですが……。
S:リアゲートは「UP!」みたいな感じだね。
M:全面ガラスなんですかねぇ。
S:誰か弊店で買ってくれないかなぁ~。大喜びでやるんだけどなぁ。
S:SUVは大して興味はないし、SUVって括りより、街乗りでチョイ背の高いクルマって感じ。ライトなとっつき方で乗るのがいいのかもね。そんなに気にしてなかったんだけど、けっこう走ってるの見かけるよね?
M:そうなんですよね。僕も街中でよく見る印象があります。それに街中に似合うんですよ。このデザイン。
S:ルテ4と並べて検討してもいい気がする。
S:これ、ヴィブルミノリテで取り上げたトゥインゴだよ。
M:ああ、QS5の!
S:トゥインゴ1ももう古いクルマになってきて、こういうのを直して乗るって人も少なくなってきてるなか、こうやってがんばって乗ってる人は応援したくなる。
M:そうですね。直接面識なくても、こういう場で毎年見かけると「ああ、大切に乗ってくれてるんだ」ってうれしくなります。
M:これ、エンブレムに「KUBISTAR」ってありますけど、なんですか?
S:ああ「キュビスター」ね。いわゆるバッジエンジニアリング車で、カングー1の日産版。主にヨーロッパや南アフリカで販売されてたみたい。
M:へぇ。
S:右ハンドルだから、カングー1のディーラー車だと思うけど、オーナーさんがそういう仕様にしたんだね。サイドに「dCi」のエンブレムも付けてるし、徹底してるわ。
S:うーん、経年劣化でこういう色になったわけでもなさそう。
M:なんかすごい色だけど、妙に迫力あるなぁ。
S:もしかしたら、ボディカラーとの組み合わせでこの色が選ばれるのかも。
M:205ターボ16です。これ、シルバーというかガンメタのは見たことありますが、パールホワイトは初めてです。
S:二ケタまではいかないにしろ、205 T16って国内にけっこういると思う。まれにITSとかDIMMAのエアロ付けてるのもいて紛らわしいけど(笑)。
M:(アイドリング音を聞いて)バラつきのあるエンジン音がタダもんじゃない感じ。それにしてもスパルタンなクルマなのにパールホワイトってなんか合わない気がするなぁ。
S:この当時、パールホワイトってけっこう流行った色だからじゃない?
S:ピニンファリーナ70周年記念モデルだね。フランス国内だけで限定販売されたクルマで「settant anni」と呼ばれてる。
M:え、セッタン?
S:セッタンタ アンニ。イタリア語。
M:へー。じゃあレアなクルマなんですね。いやー、それにしてもやっぱ406クーペは美しい。とくに前期。
S:しかも後期。珍しい。テールランプのデザインがちょっと違う。サイドのモールの太さなんかも違ってたりする。シートも。
M:ビミョーな違いですね。そう言われてみるとテールランプはよく見るタイプと違うなぁ。
M:さっきの話じゃないけど、こうやってまだ大事に乗ってる人がいるのはうれしいことです。
S:そうだねぇ。
M:309でも、これは珍しいんじゃないですか? ブロンシュ。205ではたまに見ますが、309でもあったんですね。
S:本国では「グリーン」って名前だった気がする。
M:英語なんですね……。
S:フランス車の限定車とかグレード名って英語なのけっこういるよ。サンクファイブとかね。
M:すずきさんが好きな。
S:306の中ではベストのグレードだと思ってる。当時、XSiがよく売れたんだけど、なんでXTが売れないんだ、と思ってた。
M:乗ってみたいなぁ。
S:ほとんどのお客さんがXSiを買っていったけど、ひとりだけXTを買った人がいて。
M:いいですねー。
M:え、全塗装してないんですか? すごくきれい。
S:しかも純正色。
M:す、すごい。こんな色があったんですね。でも、なんで分かるんですか?
S:ん? 当時のディーラー車、僕がむかし売ったから(笑)。
- 番外編
M:おおお!
S:カ、カリフ……。も、萌える……。
M:ギブリとかシャマルとかは見たことあるけど、カリフは初めてだ。って、今回このクルマにいちばん反応してません?
S:あう……。
- 総括
2桁ナンバーに萌えたFBMであった。55 とか、いまだ当時のナンバーがついてて、そりゃ名義とかは変わってるかもしれないけど、 綿々と延々と黙々と維持されていて、そういうトコに萌えちゃったFBMであった。
すでに旧いクルマは増えない(中古並行とかはあるカモだけども)ってのは明白な現実であって、で、好事家が綿々と黙々と維持してきて、 FBMのような晴れ舞台(雨もあるけど)に連れてきてもらえる……。と考えたら、同 じオーナーの許で一緒に歳取って、既にFBMには二桁回数来てるクルマもきっと少なくないだろう。
そういうの、いいなぁ。クルマ買って飽きて買い換えるを繰り返すのは、車屋は儲かるかも知らんけど、確実にクルマは荒れてくからなぁ……。でもまぁそれも趣味かもシランですけどね。いや、趣味だったら起こして欲しいなぁ。何度でも何年後でも車山へ来れるように。そのクルマ の価値が維持できるように。安く買って潰してハイ次、で沢山葬られてきたわけだから。
今年来ていたクルマが来年も同じオーナーの許で元気に車山へ登ってこれることを祈って止みません。(すずきさん談)
「ああ、これ見た見た」ってクルマや、「あれえ、居たんだ。見たかったなあ」
ってクルマだったり、フレンチブルーミーティングは参加した方々それぞれの
視点と行動力と巡った時間帯(と時の運で)で、注目したクルマが違うという
面白さがありますね。
UNO大会中に横を通りがかったカーグラフィックK社長は、アシスタンスカングー
の隣に駐車していたタルボ・サンバに反応されていました。
何が刺さるかは人によって異なるべきですよ。皆一緒だったらそれは市井にゴマンと居るわけなので。
たしかにタイミングってありますよね。
今回、14がいたのですが写真を撮る前にいなくなってしまい、
ちょっと悔しい思いをしました。
見たときに撮らないとダメですね。
タルボ・サンバ、さすがお目が高い(笑)。