エンジンの組立手順


4気筒・シングルカム・8バルブの場合
割と大作業、なので、長文です。ご注意ください。
珍しく画像も多いので尚のこと要注意です。

• 必要な部品・工具等揃っているかを確認する (工具を侮っちゃいかんです。ちゃんとした工具だと作業性が全然違います。)
• コネクティングロッドのスモールエンドにピストンピンを刺す
• ピストンをピストンピン・コネクティングロッドに組み込み、スムーズに動くことを確認する
⁃ 上記を4気筒分繰り返す
• ピストンをクランクシャフトに組み込む
• コネクティングロッドのビッグエンドをクランクシャフトに取り付ける
⁃ 上記を4気筒分繰り返す
• スムーズに動くことを確認する (ビッグエンドのベアリング部の摺動性に注意)
• オイルパン・ロワーエンジンブロックの組立
• オイルパンをロワークランクケースに組み付ける
・ エンジンスタンドの用意をする (これがあるだけでかなり作業性が違います。)
• ピストンとクランクシャフトをシリンダーブロックに組み付ける (クランクシャフトのベアリング部の摺動性に注意)
• シリンダーブロックとロワークランクケースに組み付ける (方向性に注意。間違うと途中からココに戻ります。)
• クランクシャフトがスムーズに回ることを確認する (ベアリング部の摺動性に注意)
• インテーク・エキゾーストバルブにバルブスプリングを組み付ける
• シリンダーヘッドに、バルブとバルブスプリングを取り付ける (インテークとエグゾーストでバルブの形状(大きさ)が異なるので注意)
⁃ 上記をインテーク4本、エギゾースト4本繰り返す (必要に応じてバルブ擦り合わせしてみるのも一興かと。(?))
• ロッカーアームをロッカーアームシャフトに組み付ける (方向と順番に注意)
• ロッカーアームアッセンブリーをシリンダーヘッドに組み付ける (ロッカーアームがバルブとカムに乗っているように。)
• シリンダーブロックにヘッドガスケットを載せ、シリンダーヘッドを取り付ける (ヘッドボルトは均一のトルクで(!?))
• カムシャフトを組み立てる (方向・カムプロファイルに注意、慎重に組み立てる)
• カムシャフトをシリンダーヘッドに取り付ける (方向に注意!)
• アッパーシリンダーヘッドと、ロッカーアームカバーをエンジンブロックに組み付ける
• クランクシャフトにタイミングギアー、カムシャフトにタイミングホイールを取り付ける
• バルブタイミングを確認する
• 1番シリンダーが上死点に来る位置にクランクシャフトを廻して、アライメントツールを取り付け、固定する
• タイミングベルトと、タイミングベルトテンショナーを取り付ける (コツが要るかも?間違うと、バルブクラッシュ?)
• タイミングベルトカバーを取り付ける
• ウォーターポンプを取り付ける
• ファンベルトプーリーとファンを取り付ける
• クランクシャフトプーリーを取り付けて、ファンベルトを取り付ける
• フライホイールクラッチを取り付ける
• 1番ピストンが上死点に居ることを確認する。動いていたら、クランクシャフトを廻して1番ピストンを上死点にする。
• ディストリビューターを組み付ける。が、まだ固定はしない
• 1番プラグに火が飛ぶ位置で、ディストリビューターを固定する
• スパークプラグ・プラグコードを取り付ける
• インテークマニフォールドを組み付ける
• ディップスティックを取り付ける
• エキゾーストマニフォールドを取り付ける
• 作業工程終了

で、エンジンを始動させてください。必要に応じて点火タイミング等調整してください。バルブタイミング等おかしかったら、順次気の済むまでバラして調整して組んでを繰り返します。

完成画像



車好き機械モノ好きにはとっても笑えるプラモデルです。
8才以上の子供用プラモデルですが、1万円ちょいで、子供だけに愉しませるにはもったいないデキです。かなーり忠実です。(笑)
上記の手順がこのキット組立の手順です。それだけでも、どれだけ忠実かご理解いただけるかと。
でも、オモチャなので、現実とは仔細に異なる点はあります。が、概ねな原理と構造は同一、なので、エンジンとはかく動く、という勉強になります。また、これが1/1の鉄製だったらどうならぁ!ってのも推測できます。(笑)

モーターと、プラグ代わりのムギ球が付属し、ディストリビューターで点火タイミング調整ができます。プラグ代わりのムギ球は点火タイミングにあわせて光ります。
ピストン、カム、ロッカーアーム、バルブがモーターで稼働します。
ドライバーと一緒にタイミングベルト張る際にカムプーリーを固定する特殊工具も同梱。何と親切な。(笑)

ドライバー1本とニッパー、ヤスリ等、単三電池2本別売、だけ、あとは若干の英語力のみで組み立てられます。
が、さすがアメリカ製おもちゃ、バリ等、多少なりともあります。また、モーターで駆動させるのに若干の細工が必要でした。個体差かと思いますが。ご留意ください。
全部がちゃんとしてないと動かない!のいい勉強になりました。(笑)

ちなみにこんなパッケージで来ます。とーってもアメリカナイズでナイスなデザイン。



自分でエンジンを組んでみたい方、ご相談ください。かなーり愉しめます。若干数のみ在庫置いてみてます。
タイミングベルトってなんね?でも興味ある!という方、一回これ組み立てると、よーくわかりますよぅ。

以下、工程画像です。ちなみに組立は概ね陰の社長 が行いました。

ピストンを組む

コンロッド、ピストン、クランクシャフト

オイルパン組立

いきなりブロックを載っけてしまった

締め付け工程

ヘッド組立中

ロッカーアーム組立

ヘッドが載った

カムシャフト♪

ロッカーアーム♪

タイミングベルト張り中。

飾りではあるが、ウォーターポンプもいる

ファンベルト張り中。猫の手を借りるまでもなかったね。いや、肉球じゃできん仕事ですので。

こりゃおもしろい、私もエンジン組んでみたい!という方は、こちらからご相談 ください。

signale a : 金 - 2月 16, 200712:23 午後        supérieure     


©